SEOについての考え方は2000年ぐらいからどんどん変化してきました。そしてその対策、手法も検索エンジンのアルゴリズム変更に伴い変わってきました。以下は私の考えであって、多くの方がそう考えているとは限りません。
SEOに対する考え方の変遷
昔のSEOに対する考え方は以下のとおりです。
- ビッグキーワードでの順位上昇が信頼度を上げ、ブランディング効果をもたらす
そのためにビッグキーワードでの順位上昇をほとんどの方が目指していた。 - 複合キーワードにおいては検索回数を判断基準としてキーワードを選定していた。
検索回数が多いワードでの上位表示はオーガニックでのアクセス増をもたらす。 - コンバージョン獲得を考慮したコンテンツを作成するが、各ページ間の導線が不十分であった。
それが、2015年ぐらいから大きく変化。それ以降は次のとおりです。
- コンバージョン獲得を考えたコンテンツ作成し、コンテンツSEOと言われるようなものが主流になった。
ビッグキーワードからコンテンツマーケティングが主流になった。 - 複合キーワード選定において、複合キーワード同士の関連性を考慮したページを複数作成し、導線を考えるスタイルになった。
- コンテンツ作成自体が、コンテンツマーケティングとなり、サイトトータルでのアクセス数増を目的に作成、運用されるようになった。ビッグキーワードに固執しなくなった。
つまり、最近ではビッグキーワードを狙わず、コンバージョン獲得を考えたコンテンツマーケティングを主流とし、SEOという色合いが減ってきています。
ここで、SEOの色合いという書き方をしているのは「検索エンジンのアルゴリズムに正確に向き合っているのか?というとそうでない」からです。「コンテンツのオリジナリティ、オーソリティー、専門性という観点からは検索エンジンのアルゴリズム変更には向き合っている」が、それ以上でもそれ以下でもない。
SEOの考え方が変わった背景には何があるのか?
- サイトのオーソリティーやコンテンツ量、質を重視する検索アルゴリズムになり、AIが検索アルゴリズムを日々更新することで、手動でのテクニカルなSEOが難しくなった。
- 外部リンクだけでなく、引用などの外部サイトの要因を評価しているため、大手企業が圧倒的に有利になったため、中小企業がビッグキーワードにチャレンジしても無駄だとわかったため。
- テクニカルなSEOをするための実験などの労力が費用対効果として採算が合わなくなった。
中小企業においてSEOはどうする?
大手企業と以下に競争していくのか?ということを考えるとサイトの被リンクや引用などのオーソリティーで勝つのは難しいと考えられます。また、リアルビジネスでの知名度からのインターネット空間への信頼度も勝てないと考えられます。
- 運営サイトにおいて、本当に検索者が必要としている情報を提供する
- より信頼度を高めるためのコンテンツ作成と表現法を導入する
- コンテンツの質、量では大手企業に負けないものを提供する
SEOの考え方に関するQ&A
Q:SEOをしないとう選択はあるのか?
A:選択肢としてはあります。SEOをしないでどうアクセスを増やすのか?他の手法でこうやればいいというのがあればいいでしょう。
SEOは誰のためにするというものではなく、自分自身のサイト、サービス、商品を多くの方に知ってもらいたいからするもので、それ以上でもそれ以下でもない。ビジネスの一環としてサイトを運営しているのであれば、何のためにサイトを運営し、どのようにして意義を見出すのか?ということです。
Q:SEOにおいてコンテンツを継続的に増やさなくてもいい方法はあるのか?
A:Googleの検索アルゴリズムの性質上、今のところ、サイトの成長性は評価されています。そのため、コンテンツを増やさないというのは得策ではありません。誰に対して、コンテンツをしたくないといっても、順位を決定するのはGoogleですのでGoogleに評価されなければ、検索順位は上がりません。継続的といっても可能な限りでのコンテンツ作成でもいいので行うというのが現実的な解でしょう。
Q:SEOなんてせずにSNSで十分ではないか?
A:これはサイト運営者の考え方です。どんな人に会社、商品、サービスを訴追するのか?ということによって異なります。なんでもかんでもSEOがすべてというのは間違っています。B2Bでお客様を探そうとしている場合はSNSのinstagramで十分なコンバージョンを得られるのか?というとなかなか難しいという場合が多いでしょう。
最近見かけるのはインスタグラムやYoutubeのアルゴリズムがすべてわかったという方がいますが、それはきっとアルゴリズムという言葉と実情を理解できていない人の発言ですので信用してはいけません。
Q:SEOなんてもう古い
A:これは10年ぐらい前から言われています。しかし、SEOとは言わないが、ウエブマーケティング、デジタルマーケティングという言葉でSEOに近いものを多くの企業で行っています。
SEOが古いというのはSEOという言葉を連呼し、協調するのが古いということなのです。SEOの対岸にある、Googleの検索アルゴリズムの精度が上がったことで、テクニカルなSEOが難しくなったことが「もうSEOは終った」と言われることの一因なのです。
参照:SEOについての考え方